動くものは

Batman and Robin (2011)#23 Batman and Nightwing

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こんにちは。ルフレッド過激派です。

今日は父の日です。いやほんと。まだこっち日曜なので。滑り込みですよ(?)実父にもおめでとう!って言ったし。ありがとうだろうがと突っ込まれました。

 

ルフレッド厨と父の日が合わさったので、今日は父と子の絆が感動的な話を一つメモっておこうと思います。何度読んでも泣きすぎて吐きそうになる。

 

ブルースの息子であるダミアンが、ある事件で死んでしまった後のバットファミリーの話です。

ダミアンの死の経緯は邦訳でも出てるので気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

 上記の邦訳には今回の話は入っていませんのでご注意ください。

単独issue#とTPBは下記となります。

単独issue

Batman and Robin(2011) #23 Batman and Nightwing 

TPB

Batman and Robin Vol. 4: Requiem for Damian (The New 52)

 

あらすじ

ルフレッドの涙は最強

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" Acceptance"


息子ダミアンを失ったブルースは、連日ヴァーチャルリアリティのシュミュレーションを行なっていた。ダミアンを失うに至った出来事を再体験し、自分には彼を救えたであろうことを証明するために。

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「どのくらい彼はこれを続けてるんだ、アルフレッド」
「約4日、休まずに。思いつく限りを試したのですが、彼はあの機械を止めてくれません、マスターリチャード」


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幾度となく絶望的な状況で自らの死とダミアンの死を繰り返す。そんなブルースを止めるため、アルフレッドはシカゴからディックグレイソンを呼んでいた。
しかしディックはアルフレッドの予想を裏切り、自らもシミュレーションに参加すると言い出す。

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「リチャード、何をしているのです。話が違う…」
「だってこの人は話してわかるようなタイプじゃないしね。さ、始めよ」


再びシミュレーションが開始されると、アルフレッドはその場から立ち去っていった。

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二人でのシミュレーションの結果は、初の成功。ディックの協力は大きく、ブルースはダミアンの死を回避した。

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敵を倒し、守りきった重要なアイテムを手に自分たちの成功を喜ぶダミアンの肩にブルースが触れる。

ブルースの顔に笑みはない。

今こうして彼を救えたにも関わらず、やはりダミアンはいないという現実に、ようやくブルースは向き合い始めていた。

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ダミアンは逝ってしまったのだ。自分に大きな喪失の穴だけを残して。


シミュレーションゴーグルを外しながら、ディックはブルースの言葉を否定する。ダミアンは、明白な愛を残していったのだと。息子を愛する父親と、父を愛した息子の間に。

 

「あなたがバットマンでなければ、彼はこの世に存在もしなかった」
「私がバットマンであることが、あの子を死なせたんだぞ、ディック」

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「ダミアンは自分が戦士だということを知っていた。彼はこの戦争のために、生まれたその瞬間から心身を鍛えていたんだ。誰よりも…あなたよりも。彼の死、この喪失は、より良いものに昇華させるべきだよ。あなたや彼のためだけではなく、このゴッサムの人々のために。両親を失った、あの時のように」
「…私はダミアンを失ったという現実を抱いて生きなければならないのだろう…だが決して、受け入れられない」

 

 

 

その後…

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ディックとブルースも立ち去った後のバットケイブ、シミュレーションマシーンの前にはアルフレッドがひとり立っていた。ゴーグルを装着し、機械のスイッチを入れ、シミュレーションを開始する。


場面はブルースたちの行なったシミュレーションよりさらに前、ロビンのコスチュームもまだ纒わぬダミアンが、バットケイブのモニター越しに父と母の戦いを見つめ、父に加勢しようと決意した瞬間から始まった。

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「戦いをただ見てるなんて出来ない!俺だけがこの戦争を止められる。バットマンにはロビンが必要なんだ」


ダミアンは確かに戦争に対して備えていた。外に出られないよう施された仕掛けはすでに対処しており、たとえアルフレッドでも自分は止められないと息巻く。

 

ルフレッドはダミアンのそばに静かに膝をつき、その肩に触れた。
「お父上はあなたを誇りに思うでしょう、マスターダミアン」

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ルフレッドによって鎮静剤を投与されたダミアンはその場に崩れ落ちた。

 

「来るべき次の戦いのために、あなたは生きるのです」


眠るダミアンを父親の椅子に優しく横たえ、アルフレッドは語り続けます。
「私もまたあなたが誇らしかった…あの夜、あなたを行かせてしまった自分を私は決して許せないでしょう…」

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ダミアン生存の、シミュレーション成功のアナウンスが流れる。

 

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ルフレッドの傍にはいつの間にかブルースが立っていた。

ゴーグルを外したアルフレッドの目から涙がこぼれ落ちる。泣きながらブルースに謝罪をする。あの日、ダミアンを行かせてしまったことを。しかしブルースは責める事なく、アルフレッドの肩に手を起き、自分がアルフレッドの痛みに気づけなかったことを謝罪した。

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あの夜、”息子”を失ったのはブルースだけではなかったのだ。ブルースはようやく気がついた。
「このふざけた機械を止めても?」


ルフレッドが尋ねると、ブルースは機械の電源を落とした。

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感想のようなもの

・ブルースが4日ぶっ続けで繰り返しても一人ではたどり着けなかったのに、たった一度で成功してしまったアルフレッド…その事実が突きつける責任の重みが辛い

・機械を止めて欲しかったのは、ブルースの身体をおもってるのは当然だけど、モニター越しに傷つくブルースを見続け、何度も死んでしまうダミアンを見ては、自責の念が渦巻いて仕方がなかったのだろうと思う。

・ダミアンともブルースともアルフレッドは血が繋がってないけど、確実に彼らは父子なんだよなあ…うっ…(泣嘔吐

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ハッピーファーザーズデイ……

 

収録TPB