BATMAN/SUPERMAN #16-20 (SUPERMAN'S JOKER)
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"You've Got Yourself A JOKER."
issueナンバー
BATMAN/SUPERMAN #16
BATMAN/SUPERMAN #17
BATMAN/SUPERMAN #18
BATMAN/SUPERMAN #19
BATMAN/SUPERMAN #20
issue収録本
BATMAN/SUPERMAN(2013-2016)Vol.4:Siege
あらすじ
スプス「とてもつらい」
続きから内容メモです
内容メモ
事件の始まり
メトロポリスの病院前。いつもよりちょっとふとましいバットマンが誰かを待っています。
ほどなく彼の目前にタクシーが到着しました。
バッツ(?)「こんなの馬鹿馬鹿しいぜ…チャック…」
チャックと呼ばれた男は、タクシーから降りながら笑って答えます。
「なあ信じろよ、バディ。世界は変わっていってんだから」
チャックが胸元を開くとそこには誰もが知る「S」の文字が現れました。
スーパーマンとバットマン…のコスチュームを纏ったチャックとバディという二人の男性、彼らは入院している子供達を元気づける為に病院へやってきたのです。
私は読んでないので知りませんが、このシリーズの前、どうやらメトロポリスはブレイニアックの攻撃を受け、酷く傷ついたようです。街も人の心も身体も、今まさに回復しようと、人々は寄り添い、様々な努力をしている最中のよう。彼らのこのイベントもその一つです。
さてではクラークケントのスーパーマンはどうしてるかというと…
海でシャチの保護活動に勤しんでいました。仲間のスティール、カーラ、クリプトも一緒です。
群れからはぐれてしまったシャチ達は無事に戻され、それを見ていた観客達からも歓声が上がります。
その平和な様子を眺めて、始めこそ幸せな心地に浸っていたスーパーマンでしたが、不意に肌寒さを感じます。
スプスの異変を感じ取ったスティールが声をかけます。
「どうした、ブルー」
「自分でもわからないんだ、スティール。…”めでたしめでたし”というのに慣れてないからかもなあ」
などとスプスが自虐ネタを炸裂させていると…
突然、シャチの頭部が爆発。
咄嗟に市民の保護に動いたスプスが、彼らの安全を確かめていると、今度は別のところから悲鳴があがりました。
それはスティール、カーラ、クリプトの悲鳴でした。
元が頑丈な彼らは特に大事はありませんでしたが、現場はパニック状態。
すでに立ち直っているスティールが周囲を警戒しながら呟きます。
「一体誰が我々を攻撃したんだ?そして…どこに消えた…?」
「わからない。僕にも…速すぎて見えなかったんだ」
スプスの答えにスティールは驚いています。
「スーパーマンが見えないほど、速いだって??」
そして場面はあの病院に変わり…。
突然、ヒビが入り、小さな穴が開いた窓ガラス。チャックには一瞬何が起きたのかわかりません。しかし、ふと自分の胸元に目を落とし、
「ああ…そんな…」
「どうしたの?スーパーマン」
「…なんでもないよ。ちょっとシャツにケチャップがついただけさ。…すぐ戻るよ」
「S」の文字の真ん中を抑えながら、ふらふらと部屋を出るスーパーマン。
そして…
犯人探し
(いつものクラークならば最低でも“やあ”だの無駄な社交辞令を欠かさない)
(だが今日は違う)
「協力に感謝するよ。始めようか」
(今日の彼は静かで、仕事熱心だ)
(私はこのほうが好きだ)
(だが正直、心配にもなる)
チャックの傷ましい事件を知ったスーパーマンは親友のバットマンと共に、チャックの殺害現場にやってきました。仲間達の狙撃とほぼ同時に起きたこの事件。互いに関わりがないとは考えにくいという懸念もあります。
病室内は警察が探った後でしたが、さらにバットマンが検証し直していきます。スーパーマンもまた、自分の能力で検分するものの、何も手がかりになるようなものは見当たりません。
調査はどん詰まりか…?と思い始めたその時
「スーパーマン?」
二人のいる部屋に子供が顔を覗かせました。チャックが笑わせていた子供の一人です。スーパーマンを見て驚いています。
「僕…あなたは死んだんだと思ってた」
「…いいや。僕は大丈夫さ。君は?調子はどうだい?」
「僕、あなたのボールちゃんと守ったよ」
チャックの最期の様子を、スプスも知っていました。彼が子供達を怯えさせぬよう、病室を出てから息を引き取った最期を。チャックは本物のヒーローで、スーパーマンだったのです。
チャックのお手玉を受け取ったスーパーマンは、かつてチャックがしたように、それを巧に扱って見せます。子供たちの笑い声が病室に響きます。
聖母きたこれ……
しかしそのほほえましい光景に唯一不満顔が。そうです僕らのバットマンです。
「スーパーマン…我々には時間が」
「スーパーマン…我々には時間が」
バットマンの隣にいた少年が声やポーズをすっかり真似して被せるのには、スプスも思わず笑ってしまいます。
「まあ待てよバットマン。重要な情報を得られるかもしれない」
子供にお手玉を優しくパスしつつ、スーパーマンは事件に踏み込んだ質問を投げかけます。
「それで…僕のスーツにケチャップがついたって?」
「うん。あなたがそう言ったよ。でも僕にはケチャップには見えなかったな」
少年はさらに続けます。
「それに、小さい虫を見たんだ」
「虫?」
「うん。ここに」
少年はスーパーマンの胸を指さしました。
スーパーマンのジョーカー
「要するに、我々は強力な虫サイズのドローンを操る何者かを探さねばならないということか」
バットケイブに戻った二人は容疑者を上げていきます。レックス・ルーサー。へクター・ハモンド。サイボーグ・スーパーマン。またはクリプトンの技術を使える別のクリプトニアン…。
ケイブのモニターに彼らの顔写真を映し出してみせますが、バットマンはどれも違うと切り捨ててしまいます。
「彼らでは、君に対する憎悪が足りない」
「ルーサーが僕を充分憎んでいないって?」
スーパーマンは苦笑しますが、バットマンはいつものことながら要点と根拠を淡々と説明し始めます。
「この人物はまず君の親しい人たちを狙った。スティール、クリプト、カーラ…次に、ほぼ無関係のか弱い市民…ただ“S”のコスチュームを纏ったという理由で彼は殺された」
「ルーサーや他の容疑者ならこんなことはしない。まず君自身を狙う。だがこの犯人は違う。奴はゲームをしている。君にメッセージを送りたいんだ」
「なんのメッセージだ?」
「私にはわからない。そして君にも、恐らく一生理解できないだろう」
「一体何が言いたいんだ君は」
はっきりと言っているようでいて、すこぶる曖昧なバッツの説明にクエスチョンだらけのスプス。
「私はこの類のケースを多少なり知っている。君は今、合理的な人間と対していないんだ、クラーク。奴らはまともな思考や倫理感を持ち合わせていない」
バッツは言い切ると、モニターに一人の男を映し出しました。
「君は今、君の“ジョーカー”と対峙しているんだ」
「ジョーカー?」
「無慈悲な偏執狂であり、ゲーム感覚で人を殺す狂った殺人鬼…君には決して理解できない人種だ」
「さらに悪い事がある。私のジョーカーは町を脅かす存在だ。だが君のジョーカーは…スーパーマンである君を出しぬくほどのテクノロジーを有している。彼…または彼女の限界は未知数だ」
バッツの絶望的かつ的確な推測に、スプスは何も言えません。スーパーしょんぼりマン状態で項垂れ、沈黙してから、縋るようにバッツを見上げて口を開きます。
「…君はこの種のケースをどう扱っているんだ?そして僕は…どうすればいい?」
「考え付く限りの全てを行え」
「まずは君と親密な繋がりを持つ人々、全員に目を光らせるんだ」
モニターが切り替わり、スプスの友人たちが映し出されます。ロイス、ジミー、スーパーボーイ、スティールなどなど…。
子犬のような目で見つめてくるスプスにバットマン先輩の対狂人講義は続きます。
「君はこの戦いに勝利できる。が…、いかなスーパーマンとはいえ、全てに気を配る事は出来ない。その手で全てを守ることはできない」
「手のひらから零れ落ちるものもある」
辛すぎかよ…
失われた者たちに思いを馳せ、遠い目をするバッツ…。
「君でさえ、頭がおかしくなりかけるかもな…だが絶対に諦めるな。いずれは…やらなければならないことを…選択する瞬間が訪れる」
バッツの重苦しい言葉に、スプスはそっと尋ねます。
「君は…、君はジョーカーを殺したのか?」
「いいや。何度も自分自身に問いかけ…自答し…だが幾度も…それでも、そうだ、殺していない。だが………いつかは……」
「僕は……僕は君のようになりたくない」
「私も君にはそうなって欲しくない」
バットマンがバットデレ(希少)を発動させたその時です。
突然バットケイブに警報が鳴り響きます。何者かがバットケイブのコンピューターにハッキングをかけている。バッツは即座にシャットダウンを命じますが、コンピューターは受付けません。
異常事態を悟ったバッツはスプスに指示を出そうとしました。
「スーパーマン!コンピューターは使えない!急いで…」
「待て」
そこには先ほどバッツが示した「スーパーマンの大切な人達」のライブ映像が流れていました。ですがそれを見たバッツは声を荒げます。
「これは私の監視映像ではない!」
するとそれに答えるように、ケイブに笑い声が響き渡ります。
(そう、彼らは私のものだよ。これでわかっただろう?この世界でお前にとって最も大切な奴らを私は知っている)
「何者だ?」
(ああ…狼狽したお前のその声…全く良い響きだ…)
(彼らが死んだときにお前があげる声を聞くのが待ちきれないよ)
「やめろ!」
「スーパーマン!あれを見ろ…!」
バッツが指したモニターはさらに映像を切り替えていました。映し出されているのは異なる三つの場所、異なる三人の人物。メトロポリスで演説を行うレックス・ルーサー、ソウル・プラザの舞台で謡う女性、なにやら軍事会議をしている男達…。
「そんな…」
しかし
「スーパーマン…」
「遅すぎたようだ…」
謎の人物
急いで飛び出していったスプスでしたが、今回の狙撃で助けられたのはルーサーただ一人でした。あのださゴテゴテしたアーマーを着ていたおかげで即死を免れ、スプスの救援が間に合ったのです。幸せ者な運のいいハゲだぜ!
ルーサーの雑な扱いにスーパー定評あるマン
ルーサー「私のヒーロー❤」
恋かな?
今回撃たれた3人…軍会議にいたアマド将軍、歌手のフェシリティ、そしてルーサーは確かにスーパーマンとゆかりがある人物でした。
和平会議の最中だったアマド将軍を、スーパーマンは二度、手助けした事がありました。しかしその事実は、国際問題を懸念し、伏せてきました。
それからソウルプラザで狙撃されたフェリシティ。人々に希望を与えるアイドルになる以前の彼女に、スーパーマンは会っていました。ビルから飛び降りようとしていた彼女の話を聞き、決心を変えさせ、生きられるようにしたのはスーパーマンでした。
誰しもがその因縁を知るルーサーとは違い、この二人とスプスとの繫がりはごく僅かな人物しか知り得ず、関わりの濃淡も違いすぎます。なぜ敵は彼らのことを知っているのか…そしてまたどうやって彼らを狙ったのか…謎は深まるばかり……
ある静かな夜。
再び顔を合わせたスプスとバッツは、あの謎の声について話し合います。
あの3人の狙撃事件以降、あの声を二人とも聞いていませんでした。
奴は自分たちが安心してきたところで全て奪う気なのだと悲観的なスプスに、バッツは珍しく微笑みながら「奴に“夢中”になるな」と冗談めかしてみせます。
あらためて情報を纏めて、どう調べてみても、犯罪現場からはどんな科学的な痕跡も見つからず、バッツはサイキックや魔法の関わりを念頭に置き始めていました。
というわけで、その類いの情報を得ようと、2人はとあるスターラボを訪れました。
そこにはへクター・ハモンドというヴィランが隔離されていて、彼ならそういった事柄に通じているだろうと考えたのです。
記憶を食べるハモンドから身を守るようにと、スターラボでヘッドギアを渡される2人
なんかかわいい
スターラボの責任者に連れられて、早速ハモンドのいる部屋に入るスプスとバッツ。
ハモンドは二人の訪問の理由も知っており、自分の助けが欲しければ対価として「記憶」を支払うよう要求します。
スプスが勿論前に出ますが、それを止めたのはやはりバッツです。
「やめろ。君の体を乗っ取られるようなリスクは冒せない。それに君はマインドコントロールに対抗する訓練を積んでいない。私がやる」
やたら自分に自信がある口ぶりのバットマンに、スターラボの博士が突っ込みます。
「どんな訓練ですかそれ…」
それに対してバッツは明確な答えを返します。
「I’M BATMAN」
結局、まともに止めることを放棄した博士は、とにかく決して心の全てはハモンドへ開かぬようバットマンに忠告して放置を決めました。
バットマンはヘッドギアを外し、ハモンドへ記憶の一部を開放します。
「なるほど…お前は賢い男だな。お前たちはジョーカーのような狂人を探している…快楽で人を殺し…そしてこの男よりもずっと力のある人物…」
バッツがハモンドに明け渡した記憶はジョーカーに関するものでした。 対価にも無駄のない男バットマン。
親友の記憶を貪り、下卑た笑いを受かべるハモンドにぶち切れ寸前ながらも、いいから対価に見合った情報を渡さんかいと凄むスプス。
まずハモンドの力で全人口中のサイコパスが示され、次にその中から、今回のような事件を起こせる力の持ち主に絞られていきます。
スプス「ルーサーだろう。知ってた!!」
ルーサーに関しては短絡即決するスプス…
ですがハモンドはそれを否定します。
「違うな…こいつは…地球外的生命体だ…」
濡れ衣
ロボ「わき腹!!!!」
ハモンドが上げた人物はロボでした。と言っても私このキャラ全然知らないので同じく知らないって人はぐぐってね!
「なぜこんなことをした!ルーサー、アマド将軍、フェリシティ。なぜ彼らを狙撃した」
「おれはやってない!」
「嘘をつくな!!!!!!!!!」
海が割れる…
「待て。スーパーマン」
キレッキレなスプスに冷静な声を掛けたのはやはりバッツでした。
ロボの使用している弾丸と、謎の人物のエネルギーサインとは全く一致しないとバッツは告げます。
人違いでした。殴る前に言ってあげよう!
しかし、証拠を残さない銃って羨ましいから僕もほしい!^^とか完全にスプスをキレさすセリフを連発するロボ…
キレスプス「この星から出ていけ」
ロボ「は~~~~~????やってみろよ」
さよならロボ……
ロボを汚い花火にしたその時、スプスに久しぶりの地獄のボイスチャットが入りました。
(大分、忙しいようだね)
(だが私に全く近づけていないんじゃないか?)
「くそっ!おまえは何者だ!」
謎の声に怒鳴ると、地球をぐるぐる回り出すスプス…。それを遠い地から映像で眺めている人物が二人おりました。
??「彼、何してるの?」
バッツ「地球全体を隈なく回って、証拠や痕跡を探しているようだ」
??「地球をって…ちょっとあてが大きすぎない?」
バッツ「まあな……では、我々は彼とは違った方面から攻めよう。敵はスーパーマンの友を狙ったが、今の彼らにはそれぞれ可能な限りの安全策を施してある」
??「つまり彼らはまあまあ安全なわけね」
バッツ「それが問題なのだよ。つまり、敵を引きずり出すには…」
「餌は必要なんだ、ミス・レーン」
CP固定過激派腐女子
某所ではチャックの葬儀が執り行われましたが…その頃スプスは孤独の要塞にいました。チャックを殺した犯人を未だに野放しにしている自分に、彼の死を悼む資格はないとスプスは考え、参列できずにいたのです。追い詰められ気味のスプス…。
顔も怖い
孤独の要塞に秘されているクリプトンの叡智を利用し、一連の事件の犯人を見つけようとスプスはクリスタルの基盤に手を翳します。
しかし
「だめよ!カル!!」
それはスーパーガール、カーラの強烈なタックルで中断させられます。完全に不意をつかれたスプスはおもっくそ吹き飛びます。
本当にありがとうございます
スプスオブジョイトイを強制されたスプスはカーラに声を荒げます。
「カーラ!何をするんだ!」
「要塞の機能はまだ完全じゃないのよ!何が起きるかわからないわ!」
「人々は危険にさらされているんだぞ!地球の技術力で不可能でも、クリプトンのデータベースを使えば奴を見つけられるかもしれない!」
いつものスプスらしくない余裕の無さ…。相当追いつめられて来ているようです。だからこそ、逆にカーラは冷静に説得を続けます。
「友達を喪うかもしれないのは、あなただけじゃないのよ!キャンダーを忘れたの?」
キャンダ―とは、かつて栄華を極めたクリプトンの1都市です。ブレイニアックによって市民諸共縮小され、ボトルに詰められていた為、クリプトンの崩壊を生き延びたという。カーラの話からすると、どうやらそれは今、行方不明のようです。
「要塞の技術が、彼らを見つけ出す唯一の可能性なのよ?今それを使って何かあれば、二度と彼らを探せない。あなたは彼らを取り戻す可能性を全て捨て去ろうというの?私たちに残されている、最後の同胞を」
カーラの言葉に、スプスはやっと落ち着きを取り戻します。追い詰められ、手段を択ばずに狂いかけていく自分を見つめなおし、それこそ敵の思うつぼだと、気を取り直します。
しかし、まるでそれを嘲るように、あの不気味な笑い声が響き始めました。
一回落ち着いたもののまたキレッキレになるスプス…ですが謎の声は一通りスプスをあざ笑うと消えてしまいました…。
(聞こえるか、スーパーマン)
それと入れ変わるように、今度はバットマンからの通信が入りました。
「ああ聞こえる。ついでに殺人鬼も聞いてるだろうけど」
(いいや。ザターナに魔法をかけてもらっているから、今のこの会話は聞かれていない。だがあまり長くは持たん)
(私は以前、この敵はジョーカーのような存在だと言ったな?ではジョーカーはどういう行動をとる?)
「彼は…君の最も愛するものを狙う…」
(そうだ。そして奴は、か弱いものを追い詰める。私の世界に光をもたらしてくれる者たちを…私のジョーカーはバットガールを傷つけ、ロビンを殺した。君のジョーカーも、君の大切な全ての人々に対して同様のことを企んでいる。だが、君には一つアドバンテージがある)
(それは、君の周囲にいる者たちのほとんどが、容易には傷つけがたい超越者であるという点だ)
(しかも今、彼らは敵の存在を知ったうえで備え、互いに気を配っている。敵もそれに気づいているだろう。だからこそ、我々がすべきことは、この拮抗した状態で奴が誰に標的を定めるかを特定することだ)
(敵は君の心を壊したい。だが、奴はまだ君が本当に愛している存在を見極めている段階だ)
(奴が求めるのは…君が最も気に掛ける存在…君の最大の理解者…彼女を喪った君の嘆きは想像を絶するだろう)
(誰だと思う?)
(そう、ロイス・レーンだ)
スプス本人の話は一切聞かずにガンガン話を進めていくバッツ。
え?え?なんでろいす?ていうかロイス本人そこにいんの?!そこにロイスいんの?は?しかも自分とロイスのあれやこれやがどうも暴露されちゃってるみたいだしひえ~~~~なにしてくれてんだこの蝙蝠!とうろたえるスプスとは裏腹にロイス本人は「あなたとの秘密のロマンス…最高だったわ…」とかスーパー冷静です。
見晴らしのいい崖際で、ちまちまと弾丸の軌道を探るトレーサーを設置して、バッツは「ロイスを餌にしてがんばって奴のしっぽをつかまえようね!^^」とご満悦。
しかしカーラもスプスもこの作戦がうまくいくか半信半疑顔。
確かに賢い敵であれば、ロイスがスプスにとって大切な人というのもすぐに気づくだろう。けれど、ほぼ無差別殺人鬼である敵がこれで確実にロイスを狙ってくるかはわからないと思うんだけど…などなどたくさん疑問が浮かんだ末……ここでスプスはバッツの真意に気づきます。
(今までの会話は魔法で隠されていない)
(敵は全て聞いていて、それも君の計画の一部なんだろう、バットマン)
ひゅ~~~ツーカーじゃんね
スプスは北極を飛び出し、バッツとロイスのもとへ急ぎます。自分が駆けつけることもまた、バッツにとっては計画の一部なのだから。なぜなら、バットマンにとって敵を探知する準備はあっても、ロイスを守り切る材料は「スーパーマン」しかないから!とここまで察したスプスは全速力でバッツ達の元へ飛びます。まったくスーパーマン使いが荒い蝙蝠だぜ!
スプスの予感が正解だった証拠に、すぐさまあの謎の笑い声が響きました。
スーパーマンとカーラが北から猛スピードでやってくる。それとは別に、東から謎の物体が近づいてきているのを、バッツは手持ちの端末で確認します。
おっしゃ計画通り!と思ってる矢先にスプスが二人のもとに到着。そしてほぼ同時に現れた謎の弾丸はまっすぐロイスへ向かい……
とおもーじゃん?
(賢い坊やたちだ…)
(私を唆し、罠にはめようとはな…)
(だが本当に狙うべき相手を私はすでに知っている)
バッツ「うわあーーーーーーーーーーーーい???????」
(お前が最も信頼し)
(お前を最大限に理解し)
(お前がほかの誰のものよりも恐れるのが、彼の死だ)
スーパーマン×ロイスよりも、ワールズファイネスト派でしたか……過激派腐女子もびっくりなヴィランだ!
まんまと狙撃され、がけ下に落ちていくバットマンを、スーパーマンが間一髪でキャッチします。
「バットマン!」
「うう…」
どうやら生きている様子!やったね!しかし
スプ「ぎゃ!」
バッツ「ご、ごめん…アーマーにちょっとクリプトナイト入れてる…><」
バッツの胸元から溢れた緑色の煙と、そんなもんを装備しているバッツその人に対してカーラは顔を歪めますが、ダメージから立ち直ったスプスはいつものことか〜〜みたいな顔で笑います。慣れっこかよ…
「これが“親友”なわけ?」
「ああ…彼は…備えるのが好きでね」
完全に慣れてる
「全部計画通りってわけかい?」
「私が撃たれるとは思っていなかったがな…まあいい、とにかく弾を調べろ…」
「これは…」
スーパーマンがバットマンの胸からつまみ上げたのは、かつて少年が「虫」だと表現したもの。それはなんと………
というお話。ここまでで大体、issue#18くらい。ここから#20までの間に敵の正体と決着がつきます。
いろいろおもったこと
スプスのヴィランがたくさん出てくるので、いろいろ他のキャラとの因縁とかを知っているとめちゃくちゃ面白いシリーズかもしれません。残念ながら私はあまり詳しくないので、どちらかというと前半の謎が謎を呼ぶ展開と、それを力を合わせて解決しようとするスプスとバッツのやりとりの方に惹きこまれました。
「スーパーマン」にかかわったという一点のみを共通に、主要人物だけでなく、一般市民もほぼ無差別に攻撃する異常性…元の精神がまとも故にそういった敵の気持ちもわからず、先読みもできないスプスに代わり、そんなサイコパスしか周りにいないバットマン先輩が頑張ってくれたり、珍しく慰めてくれたりと、お?まともに友達できるやないか!という気持ちになったり超よかったです。
あとバッツ自身が「スーパーマンには自分のようにはなってほしくない」と言い切るあたりが感動するわなんか悲しいわ…。
肝心の「スーパーマンのジョーカー」に関しては、それこそスプス周辺に詳しければ「な、なんだってーーーーー!!!」ってなったのかもしれませんが知識量貧弱な私は「へ、へーーーーなるほどねーーーーー理解したーーーーーー???????(←わかってない」状態でしたごめんね……もっと勉強したら読み直すから……
敵の正体を突き止めたスプスたちはこの後、突き止めた敵の居場所へ向かい、ひと悶着もふた悶着もして、決着をつけます。正直、スーパーマン、そしてカーラには相当辛い展開です。
でもスプスのピンチに自作のサイリム持参で駆けつけて凶悪なオタ芸を披露してくれるバットマン先輩とかが見れるので大好きです。
バッツ「スプス担です」
TPBにはこの前書いた「スーちゃんどこやねん!!!」って探しまくるバットマンのissueも同時収録なので、ワールズファイネスト好きにはありがたい一冊です~
該当issue収録本