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Damian: Son of Batman

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タイトル: Damian: Son of Batman:DAMIAN SON OF BATMAN
発行年: 2015年

著者: Andy Kubert, Andy Kubert, Grant Morrison

 

"The Batman lineage is a proud and honorable one that must be upheld. A link that cannot be broken. Fate, not chance, has brought this moment to you. You must take your place... as the next Batman."

-- Ra's al Ghul

 

 

なんとなくのあらすじ

バットマンの死。バットマンの信念。バットマンの遺産。それらを全て背負い、ブルース・ウェインの実子、ダミアン・ウェインは次代のバットマンになることを決意する。

成長したダミアンのバットマンコスチュームすごいシコい

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いろいろ感想とか覚え書き

恐らく通常の「バットマン」の時系列から少しあとのお話。エルスワールドかな?詳しくは解らないんですが、ブルースの実子、ダミアン・ウェインが主役のお話。大抵、ダミアンはまだ幼い少年で描かれるのが、この話では完全に青年ですね。

 

バットマンの死

バットマンとロビンはあの日、漁港で事件の調査をしていました。死体と魚が散乱する現場を精査していく二人。バットマンは真面目に現場を検証していきますが、ロビンはと言うと非情な現場にもあまり心動かされない様子で、緊張感も無い様子。そんな彼をバットマンは嗜めますが、ロビンはどこ吹く風。

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そのうちに、バットマンは不気味に微笑む一匹の魚を発見します。分かりやすいと言えば分かりやす”すぎる”くらいの置き土産にバットマンは呟きます。

 

バットマン「ふむ…ジョーカーらしくないな…普段はもっと偽計的なはずだが…」

 

バットマンは道化の顔をしたそれを慎重に持ち上げました。

 

ロビン「?バットマン何か妙な音が…?

 

奇妙なその音にロビンが気づいた時、笑顔の魚の下に隠されていた爆弾が炸裂。

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激しい爆風に巻き込まれたロビンはしばらくして目を覚ましました。爆破の衝撃で飛び散った魚の残骸に塗れた頭を起こします。

 

ロビン「くそ…ハンバーガーみてえな気分だ…。俺が気づけたのに…なんでバットマンは爆弾に気づかなかったんだ?カウルのソナーが働かなかったのか…?」

 

何が起きたのか、状況を理解すると、ロビンは即座にバットマンを探しはじめました。自分以上に爆発の至近距離にいたバットマンを…。

 

ロビン「いたぞ!彼だ!…ば、バットマン……?

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罪の意識

 その後……バットマンディック・グレイソン”の葬儀に参列しながら、ロビン…ダミアン・ウェインの心は彼の死を悼む以上に、自責の念で一杯でした。

自分には爆弾から発せられる音が聞こえていた…なぜすぐに動けなかったのか…自分だけが、バットマンに忠告できた。なぜバットマンを、ディックを救えなかったのか……。

 

己の失態に病んだダミアンは、ディックの死の原因となった犯人探しを決意します。

まずダミアンは実母と祖父の元を訪れ、助力を請いました。が、あっさり拒否されます。

バットマンの元へ行ったダミアンを、ラーズ一族が援護するなどあり得ない…。そんな母の言葉に諦めと怒りを抱き、背を向けたダミアンに、祖父のラーズ・アル・グールはこう告げます。

 

バットマンの血統は誉れ高く、尊敬に値するものだ。決して途絶えぬ流れ…。これは機会ではなく、運命だ。お前は定められた地位にその身を捧げなければならない。新たなバットマンとして

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 祖父のその言葉にダミアンはこう答えました。

「俺がバットマン?は!ばっかじゃねえの」

 

母に助力を断られたからには自力でバットマン殺害に関与した者達をあげていくしかない…。

ウェイン邸に戻ったダミアンは、バットコンピューターを駆使し、情報を集め始めます。

バットマンを殺したのは自分だと名乗りあげたヴィランバットマンを殺したがっていたヴィラン…それらをダミアンは探し出すと、次々と殺害していく

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それは不殺を掲げて戦い続けてきた「バットマン」の作り上げた信念や象徴を穢す行為に他ならないのですが、なんというか、お前…本当はディックのこと大好きやったんやな…と再認識できたり、いろいろこみ上げてくるものがありますわ…

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ダミアン「まぬけどもが真実を喋っていようがいまいが関係ない。全員排除するまでだ…」

 

ダミアン自身、自分のこの行為の危うさ、間違いを薄々察しており、教会で告解したり戸惑いを見せる場面があります。しかしディックの復讐の為、自分を止めることが出来ない…。誰かが止めなければ……。ストッパーだったディックは死んでるし……

ですが、やっと、遂に、いつまでもこんなことを許しておかないリアルなパーソンが現れてくれました!

 

そうです。初代バットマンことブルース・ウェインです!

ブルース!!生きとったんかワレ!!!!

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ダミアンが何をしているのか全て知っているブルースは激オコです。親父節全開で「こんなことはもうやめなさい!!!」と迫ってきます。しかしダミアンも負けないくらい頑なです。

 

ダミアン「あんたの不殺主義は間違ってるんだよ、父さん。ウジ虫どもは根こそぎ駆除すべきだ。誰にも俺は止められない」

「確かにディックの死は俺の無謀さが招いたことかもしれない…だけどそもそも俺たちをあの場においた原因は、あんたの不殺主義だ!」

ダミアンの主張にブルースの顔が歪みます。

ブルース「なんということだ…ディックはこうなる危険性を知っていた……私が終わらせなければ…今この場で!

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相変わらず元気のいいブルース

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 バットマン引退する必要あったの??

 

しかしこの争いの最中、追いつめられたダミアンは身に染み付いた戦闘技術が働いたのか、なんとブルースの腹を刺してしまいます。

動脈直撃は避けられたものの、重傷を負ったブルースは意識を失い、駆けつけたアルフレッドもこれには怒り、ダミアンをケイブから追い出しました。

 

積み重なる苦悩と運命

ディックの死…バットマンの死…バットマンの作り上げた全ての連なりを断ち切った責任……

罪の意識に苛まれたダミアンは、再び教会へ…。告解室で神父に懺悔をします。

 

ダミアン「俺は…自分の父親を…師を殺してしまうところだった…。それにバットマンの死は俺の責任だ…」

 

ダミアンの懺悔に神父が答えます。

 

神父「己の罪を悔い、許されたいと願うのなら、君はまず、バットマンの正義と寛容のやり方に習い、ゴッサムの市民を救うべきだ」

「昨今、ヒーローと呼ばれる者たちは、”殺害”を、悪と戦う上で許容されるべき手段だと思っている。だがバットマンは違った。被告人を裁き、運命を決めるのは法であるべきだと、彼は考えていた」

 

ダミアン「わかっています神父…だが犯罪そのものが消えれば、彼の目的も完遂される…そしてそれが、俺の主義だ」

 

神父「父から許しを得たいのなら…バットマンに対する罪を償いたいのなら、君はまずは己の魂を許しなさい。さもなければ、君は永遠の苦しみに住まうこととなるだろう。君の父を教訓としなさい」

「君の能力はすでに父親を超えている。君は世界最高のクライムファイターになれる…」

 

「全てを受け入れたその時こそ、君は真のバットマンになることができる」

 

バットマンというヒーロー

それから夜となり…コンピューターでついにジョーカーの情報を手に入れたダミアンは、出動しようとケイブに入ります。そこで目に入ったのは…ガラスケースに飾られた、かつて父が着ていたバットマンのコスチューム……

 

場所が変わり、ブルースの寝室に。

重傷を負い、寝たきり状態のブルースのそばに黒い影が立っています。

 

ダミアン「ごめんなさい父さん……俺……、俺は、全然完璧じゃない…でも…ど、努力するよ。自分を変えて、最高のクライムファイターになる…か、簡単じゃないだろうけど…。……俺が、父さんと…ディックにしたことを思うと、…本当に苦しい…魂が…搔き毟られてるみたいに…。だから…俺…変わってみせるよ…父さんが誇りに思えるような男になる…。…父さんが俺にすごく期待してくれてたのも…知ってるから……」

 

「今度こそ、父さんとディックを失望させない」

 

「次のバットマンとして

 

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そんなこんなで次代のバットマンになったダミアン。果たして真のバットマンになれるのか?そしてディック殺害の真犯人は?という全四話のシリーズ。

 いろいろ途中省いてるし無理矢理意訳誤訳してるのでこんな流れですって程度でみてください。

 

総評を言うと

ダミアンのバットスーツが好みだから読んだというクソな理由を言えなくなるくらいいい話でした。でもバットコスにコート最高

 

この後も誘拐されて吊るし上げられるブルース姫(初老)とか、

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ついに人間をやめて黒猫になったアルフレッドとか、

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盛りだくさんです。

超面白かったです(語彙貧)

 

これを期にダミアンとディックのペアの話も読んでみたくなりました。

 

 

 

ちなみに作中でバットマンファンか?と思うほどバットマン通かつ的確にダミアンを導いていた神父。正体は

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 いつ職を変えたのか………

 

収録